EV充電器の撤去費用とは?撤去を考えるときに知っておきたい情報を徹底解説

電気自動車(EV)の普及が進む中で、家庭用のEV充電器を設置する方が増えています。しかしながら、生活環境の変化や車両の買い替えによって、せっかく設置したEV充電器を撤去したいと考えるケースも少なくありません。いざ撤去を検討し始めると、「費用はどれくらいかかるの?」「自分で外せる?」「どこに依頼すればいいの?」といった疑問が次々に浮かんできます。この記事では、EV充電器の撤去にかかる費用や作業内容、注意点などを、専門知識がなくても理解できるように、できるだけわかりやすく解説していきます。

EV充電器の撤去が必要になる主な理由

EV充電器を撤去する理由は一人ひとり異なりますが、共通しているのは「今後のライフスタイルや車の使い方に変化があった」という点です。たとえば、EV車を購入したものの、想像していたよりも充電に手間がかかると感じたり、近隣に急速充電ステーションが増えたことで自宅での充電の必要性が薄れたりすると、充電器を持て余すことになります。中には、EVから再びガソリン車に戻る方もおり、そうなると自宅の充電器は単なる置物となってしまいます。

また、転勤や引っ越しなどで家を手放す際に、充電器を撤去して原状回復しておく必要が出てくることもあります。中古住宅の売却時には、充電器がプラスに働くこともありますが、古くなった充電器はむしろマイナスに見られることもあり、撤去を選ぶ方も増えているのが実情です。さらに、充電器本体の経年劣化による故障や、安全性の懸念から、いったん撤去して様子を見たいという方もいらっしゃいます。

撤去工事に含まれる主な作業内容

EV充電器の撤去には、見た目よりも手間のかかる作業が伴います。単に機械を取り外すだけでなく、電気工事の要素を含むため、正しい手順と資格が必要です。作業は大まかに分けて、以下のような工程で進められます。

まず最初に行われるのが、電源の遮断と安全確認です。EV充電器は200Vの高電圧で作動することが多いため、ブレーカーを落として感電の危険がないことを確実にしなければなりません。その後、分電盤とEV充電器本体をつなぐ専用配線を切り離す作業が行われますが、この部分は電気工事士の資格がないと触ってはいけない領域です。

次に、充電器本体を壁面や柱から取り外す工程に入ります。このとき、配線が壁の中を通っている場合は外壁や内壁を一部剥がす必要があり、これが工事費用を押し上げる原因の一つです。撤去後は、露出した穴や配線跡を塞ぐ作業も行われることがあり、建物の美観や雨水の侵入防止のためにも大切な処理となります。特に、屋外に設置されていた充電器では、防水処理の有無によって住宅への影響も考えられるため、丁寧な作業が求められます。

EV充電器の撤去費用の相場とは?

EV充電器の撤去にかかる費用は、設備の種類や設置環境によって変動します。一般的な費用の目安としては、安ければ3万円前後から、高ければ10万円以上になるケースもあります。中間的な価格帯として多く見られるのが5万円〜8万円あたりで、この範囲に収まるケースが比較的多いといえるでしょう。

費用が比較的安く済むのは、壁掛けタイプの普通充電器で配線が壁の外に露出しており、電源からの配線距離が短いケースです。反対に、埋め込み型で建物の構造に沿って長く配線されているタイプや、屋根付きの専用充電ステーションなどを設置している場合は、撤去作業も複雑になり、その分コストがかさみます。

また、業者によっては「基本作業料+オプション」という料金体系になっていることもあり、穴埋め補修や配線の処分費用が別途加算される場合もあります。見積もり時には、総額表示か、追加費用の有無が明確にされているかを必ず確認しましょう。

費用を左右する要因とその内訳

撤去費用がどのように構成されているのかを理解しておくと、見積もり内容の納得度が高まります。まず主となるのが作業工賃で、これは現場の作業員の人件費や作業時間によって決まります。さらに、撤去した充電器の処分費用が加わりますが、これには家電リサイクル料金が発生することもあるため要注意です。

また、壁にできた穴の補修や、防水処理の再施工が必要になれば、それぞれの工程に対して材料費や工賃がかかります。こうした補修作業は住宅の耐久性に直結するため、手を抜かずにしっかり行ってもらう必要があります。出張費や交通費が別途発生するケースもあるため、特に遠方の業者に依頼する場合は事前確認が必須です。

業者によっては「撤去一式〇万円」とまとめてくれるパックプランを用意していることもありますが、その内容に含まれるサービスを細かく確認し、想定外の追加費用がかからないか注意しておきましょう。

DIYでの撤去は可能?注意点は?

撤去費用を抑えたいという気持ちから、自分で取り外せないかと考える方もいます。たしかに、設置が簡易な充電器で、コンセントに差すだけのタイプであれば、電源を抜くだけで済むケースも存在します。しかし、これはごく一部の例であり、ほとんどのEV充電器は分電盤と直結された専用配線を用いて設置されています。

このような設備を素人が無理に外そうとすると、感電や火災のリスクが非常に高くなります。さらに、法的にも「電気工事士」の資格が必要とされており、無資格者が触ること自体が違法行為になります。たとえ作業がうまくいったように見えても、目に見えない部分で配線が損傷していた場合、のちのち大きな事故につながるおそれもあります。

また、撤去後に生じたトラブルについては、DIYでは基本的に補償がありません。一方、プロの業者に依頼すれば、万一の損傷にも保険が適用されるケースが多いため、安全性と安心感の面でも業者依頼が最善の選択といえるでしょう。

撤去費用を抑えるコツと現実的な工夫

少しでも撤去費用を節約したいという方に向けて、現実的な工夫をご紹介します。最も有効なのは、複数の業者から相見積もりを取ることです。価格だけでなく、対応の丁寧さやサービス内容も比較でき、信頼できる業者を選びやすくなります。

また、撤去対象となる充電器がまだ使える状態であれば、「中古販売店」や「リユース業者」に下取りや引き取りを相談するのもおすすめです。撤去と同時に製品を買い取ってもらえることがあり、実質的な撤去費用を大幅に抑えることができます。

さらに、家全体のリフォームや外構工事とあわせてEV充電器を撤去するという方法もあります。複数の工事をまとめて依頼することで、出張費や施工費を削減できる場合があるため、タイミングを見て効率的に進めるのがポイントです。

EV充電器の撤去はどこに依頼すれば良い?

EV充電器の撤去を安心して任せられる業者選びも重要です。まず前提として、電気工事士の資格を有するスタッフが在籍している業者でなければなりません。設置を専門とするEV充電器業者や、住宅リフォーム会社、電気工事専門業者などが該当します。

インターネットで「EV充電器 撤去 + 地域名」などのキーワードで検索すると、地域密着型の業者が見つかりやすくなります。評判や口コミを参考にしながら、事前の無料相談や現地調査に対応してくれる業者を選ぶと良いでしょう。

また、施工後に書面での作業報告書を提出してくれる業者であれば、記録にもなり信頼性が高いといえます。見積もり時に作業工程、追加費用の有無、補修対応の有無などを丁寧に確認することが、トラブル防止につながります。

まとめ:EV充電器の撤去は早めの相談と正しい知識がカギ

EV充電器の撤去は、単なる機器の取り外しにとどまらず、電気工事や建物の補修など多くの工程が関係する専門的な作業です。費用は3万円〜10万円程度が目安となりますが、設置環境や機器の仕様によって大きく異なるため、事前の現地確認と正確な見積もりが不可欠です。

DIYによる撤去は法律的にも安全面でも推奨されず、プロの業者に依頼するのが安心で確実です。費用を抑えたい場合は、相見積もりや製品の下取り活用、他の工事との併用など、柔軟な発想が役立ちます。

EVという新しい時代の乗り物に合わせて導入された充電器も、時と場合によっては撤去が必要になります。その際に正しい知識と判断ができるよう、本記事が参考になれば幸いです。次のライフスタイルへスムーズに移行できるよう、ぜひ事前準備と情報収集を怠らずに進めていきましょう。

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