少林山達磨寺とは
少林山達磨寺は、1697年に開創された黄檗宗の寺院で、水戸徳川家から三葉葵の紋章と丸に水の徽章を授かった歴史あるお寺です。縁起だるまの発祥の地としても知られており、境内には多くのだるまが展示されています。特に霊符堂（本堂）には、会社名や団体名、有名人の名前が入っただるまが所狭しと置かれています。
この寺院は、年間を通じて様々なだるまが展示される達磨堂や、ドイツの建築家ブルーノ・タウトが居住した洗心亭など、見どころが満載です。秋の紅葉時期には、赤いだるまと紅葉が見事にマッチした風景を楽しむことができます。
だるまは、通常黒目が入っていない状態で売られ、目を書く「開眼」の儀式を行います。少林山達磨寺では、和尚による開眼で左目（向かって右）のみを書き、願いが叶った後に右目（向かって左）を書き足す作法が行われています。また、寺院では本来の御朱印にもこだわり、納経をする必要があります。来訪者は、自宅で写経をしてきた場合や、現地で十文字写経が可能です。
毎年1月には「少林山七草大祭だるま市」が開催され、多くの人々が参加します。このイベントでは、本堂前にだるま店が出店し、美味しい食事も楽しむことができます。また、寺院周辺には、飲食スペースや約30台のキッチンカーが集結する予定です。
少林山達磨寺へのアクセス
アクセスについては、車で関越自動車道高崎ICから約20分、またはJR高崎線高崎駅からバスで約20分、タクシーで約15分の位置にあります。駐車場も約50台分用意されており、訪問者は主に1〜2時間程度の滞在が多いです。
少林山達磨寺の歴史
少林山達磨寺は、その起源を室町時代末期に持ち、当初は小さな観音堂として存在していました。
この観音堂は、厄除け、子授け、縁結びの利益があるとされる観音様を祀っていた場所です。寺院の歴史は、1680年に達磨大師の像が一了居士によって彫られたことにより、一転します。この出来事がきっかけで、この地は「少林山」と呼ばれるようになり、広く信仰されるようになりました。
元禄10年（1697年）、前橋藩の第五代藩主、酒井雅楽頭忠挙公がこの霊地に寺院の建立を決意しました。この寺院の建立は、裏鬼門とされる地域の安全を確保するため、特に重要な意味を持っていました。しかし、当時の宗教政策の厳格さから、新たに寺院を建てることは困難でした。そのため、水戸黄門である徳川光圀公の助力を得て、中国からの渡来僧である心越興儔禅師を迎え、禅の道場として少林山達磨寺が開創されました。
達磨寺の霊符堂（本堂）は木造平屋建てで、精緻な彫刻が施されており、毎年1月には全国的にも知られる「高崎のだるま市」が開催されます。達磨大師の立像は昭和20年代に箕郷町出身の下田家から寄進されたもので、昭和52年に高崎市の指定文化財になりました。
また、少林山達磨寺はドイツの建築家ブルーノ・タウトと深い関係があります。彼はナチスの迫害を逃れ、昭和初期に洗心亭で滞在し、日本文化の研究を行い、その功績を高く評価されています。寺院の文化的重要性は広く評価されており、訪れる参拝者にとって、その建築や歴史は貴重な体験を提供しています
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