1. 前橋東照宮とは?
群馬県前橋市、広大な前橋公園の一角に、荘厳な社殿を構える前橋東照宮。徳川家康公を御祭神とする、全国に数ある東照宮の一つです。創建は江戸時代初期の1624年。その歴史は、徳川家康公を祀る神社としての由緒正しさだけでなく、松平家という徳川家一門の繁栄と深く結びついています。
東照宮は、一般的に徳川家康公を祀る神社の総称ですが、その中でも特に格式が高いのが日光東照宮です。日光東照宮は、家康公の没後、その遺言に基づいて造営されたもので、世界遺産にも登録されています。一方、前橋東照宮は、家康公の側近であった松平直基公によって創建されました。直基公は、家康公の次男・結城秀康公の孫にあたり、家康公から厚い信頼を得ていました。
前橋東照宮は、日光東照宮ほど大規模ではありませんが、その歴史的価値は高く、関東地方における東照宮信仰の中心地として重要な役割を果たしてきました。また、前橋東照宮は、松平家の菩提寺である大徳寺(前橋市)と隣接しており、両者は一体となって松平家の歴史と文化を伝えています。
2. 東照宮創建の由来と松平家の歴史
東照宮を創建したのは、徳川家康公の重臣であった松平直基公。直基公は、徳川家康公の次男・結城秀康公の孫にあたり、家康公から厚い信頼を得ていました。直基公は、越前勝山(現在の福井県)を領地として与えられ、その地に東照宮を創建しました。これが前橋東照宮の始まりです。
その後、松平家は各地を転々とし、洪水被害に見舞われた前橋から一時川越へ移るなど、波乱の歴史を辿ります。その間も東照宮は、松平家とともに各地を移動し、その都度再建されました。現在の社殿は、川越で造営されたものを明治時代に前橋に移築したものです。
松平家は、徳川家康公の異父弟である松平定勝を祖とする家系で、徳川御三家の一つである水戸徳川家とともに、徳川家一門の中でも特に格式が高い家柄でした。松平家は、江戸時代を通じて幕府の要職を歴任し、政治、経済、文化など様々な分野で活躍しました。前橋東照宮は、松平家の繁栄とともに発展し、その歴史を現在に伝えています。
3. 壮麗な社殿と見どころ
前橋東照宮の社殿は、江戸時代後期の建築様式を伝える貴重な建造物です。豪華絢爛な彫刻や鮮やかな色彩が施され、訪れる人々を圧倒します。特に、本殿、幣殿、拝殿が一体となった権現造の形式は、東照宮建築の特徴をよく表しています。
3-1. 本殿
御祭神である徳川家康公をお祀りする最も神聖な場所です。きらびやかな装飾が施され、荘厳な雰囲気が漂います。本殿の内部は、外陣と内陣に分かれており、内陣には家康公の神像が安置されています。外陣の天井には、龍や鳳凰などの精緻な彫刻が施され、壁面には狩野派の絵師による鮮やかな彩色画が描かれています。
3-2. 幣殿
本殿と拝殿をつなぐ場所で、神饌(しんせん)と呼ばれる神様へのお供え物を捧げるところです。幣殿は、本殿と拝殿の中間に位置し、両者をつなぐ役割を果たしています。幣殿の天井には、十二支の動物が描かれた彫刻があり、壁面には松竹梅などの吉祥文様が描かれています。
3-3. 拝殿
参拝者がお参りをする場所です。天井には、龍や鳳凰などの精緻な彫刻が施されています。拝殿は、参拝者が神様にお参りする場所であり、最も広い空間となっています。拝殿の天井には、龍や鳳凰、麒麟などの霊獣が描かれた彫刻があり、壁面には花鳥風月を題材にした絵画が飾られています。
3-4. 唐門
本殿の前に立つ、中国風の装飾が施された門です。鮮やかな色彩と緻密な彫刻が見事です。唐門は、本殿への入り口となる門で、その名の通り中国風の建築様式を取り入れています。門の両側には、唐獅子と呼ばれる獅子の像が置かれ、門の上部には、龍や鳳凰などの彫刻が施されています。唐門は、その美しさから、前橋東照宮のシンボル的存在となっています。
3-5. その他の見どころ
境内には、徳川家康公の遺品である「東照公遺訓」の石碑や、松平家の家紋である「三つ葉葵」が刻まれた石灯籠など、歴史を感じさせるものが数多く点在しています。また、春には桜、秋には紅葉が美しく、四季折々の風景を楽しむことができます。
東照公遺訓は、家康公が晩年に残した教訓であり、人としての生き方や社会の在り方について述べられています。石碑には、遺訓の内容が刻まれており、訪れる人々に感銘を与えています。三つ葉葵の石灯籠は、松平家の家紋である三つ葉葵をモチーフにしたもので、境内には大小様々な石灯籠が点在しています。これらの石灯籠は、夜になると灯りがともされ、幻想的な雰囲気を醸し出します。
4. 御祭神とご利益
前橋東照宮の御祭神は、徳川家康公、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、菅原道真公、長壁様です。
徳川家康公は、天下泰平の世を築いた名君として、開運、厄除け、勝運、健康長寿などのご利益があるとされています。家康公は、戦国時代の混乱を収め、江戸幕府を開いた人物であり、そのリーダーシップと政治手腕は、多くの人々から尊敬を集めています。
木花咲耶姫命は、富士山をご神体とする浅間神社の御祭神であり、安産、子育て、縁結びなどのご利益があるとされています。木花咲耶姫命は、火の神であり、美しい女性の姿をしています。そのことから、安産や子育て、縁結びなど、女性に関するご利益があるとされています。
菅原道真公は、学問の神様として有名であり、学業成就、合格祈願などのご利益があるとされています。道真公は、平安時代の学者であり、政治家としても活躍しました。その学識の高さから、学問の神様として信仰されています。
長壁様は、安産、子育て、厄除けなどのご利益があるとされています。長壁様は、中国の伝説上の神様であり、安産や子育て、厄除けなど、様々なご利益があるとされています。
5. 年間行事と祭礼
前橋東照宮では、年間を通して様々な行事が行われています。中でも、4月17日に行われる例大祭は、最も重要な祭礼です。神輿や山車が繰り出し、多くの人々で賑わいます。例大祭では、神輿や山車が街を練り歩き、神楽や舞踊などの奉納も行われます。また、露店も多数出店し、多くの人々で賑わいます。
5-1. 歳旦祭(1月1日)
新年の始まりを祝う祭りです。歳旦祭では、神職による祝詞奏上や、参拝者による玉串奉奠が行われます。また、お神酒が振る舞われ、参拝者は新年の幸せを祈ります。
5-2. 節分祭(2月3日)
豆まきが行われ、邪気を払い福を呼び込む行事です。節分祭では、神職や年男年女が豆をまき、参拝者は「鬼は外、福は内」と声を出しながら豆を拾います。豆まきが終わると、福豆が振る舞われ、参拝者は一年の無病息災を祈ります。
5-3. 例大祭(4月17日)
最も重要な祭礼で、神輿や山車が繰り出します。
5-4. 七五三祭(11月15日)
子どもの成長を祝う祭りです。七五三祭では、3歳、5歳、7歳の子どもが晴れ着を着て神社に参拝し、神様にお礼をしたり、今後の成長を祈願したりします。
6. アクセスと周辺情報
前橋東照宮は、JR前橋駅から徒歩約15分の場所に位置しています。周辺には、前橋公園や群馬県立歴史博物館など、観光スポットも充実しています。また、前橋市内には、美味しい蕎麦屋やカフェなども多く、観光と合わせてグルメも楽しむことができます。
6-1. 公共交通機関でのアクセス
- 電車: JR前橋駅北口から徒歩約15分。または、JR新前橋駅からバスで約10分、「前橋公園入口」下車、徒歩約5分。
- バス: JR前橋駅北口バスターミナル7番乗り場から、関越交通バス「富士見温泉行」または「赤城山ビジターセンター行」に乗車、「前橋公園入口」下車、徒歩約5分。
6-2. 車でのアクセス
- 関越自動車道: 前橋ICから約10分。国道17号線を前橋市街地方面へ進み、「本町一丁目」交差点を右折、県道105号線を道なりに進み、「前橋公園」の標識に従って右折。
- 駐車場: 前橋公園南側の無料駐車場を利用可能。ただし、土日祝日やイベント開催時は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用がおすすめです。
6-3. 周辺情報
- 前橋公園: 広大な敷地を持つ公園で、四季折々の花や緑を楽しむことができます。園内には、バラ園、日本庭園、ボート池などがあり、散策やピクニックに最適です。
- 群馬県立歴史博物館: 群馬県の歴史や文化に関する資料を展示しています。常設展では、縄文時代から現代までの群馬県の歴史を、考古資料や美術工芸品などを通して紹介しています。特別展も定期的に開催されています。
- 臨江閣: 明治時代に建てられた迎賓館で、国の重要文化財に指定されています。美しい庭園や建築様式が見どころです。
- るなぱあく: 前橋公園内にある小さな遊園地で、レトロな雰囲気が人気です。観覧車やメリーゴーラウンドなど、子ども向けの乗り物が楽しめます。
- 前橋文学館: 前橋市出身の詩人・萩原朔太郎をはじめ、群馬県ゆかりの文学者の作品や資料を展示しています。
- その他: 前橋市内には、美味しい蕎麦屋やカフェ、レストランなどが多数あります。観光の合間に、地元グルメを堪能するのもおすすめです。
前橋東照宮の御朱印について
前橋東照宮では、御祭神である徳川家康公にちなんだ、美しい御朱印をいただくことができます。御朱印は、社務所で受け付けており、初穂料は500円です。
8-1. 御朱印の種類
前橋東照宮では、通常の御朱印に加え、季節限定の御朱印や、特別な日に頒布される御朱印など、様々な種類の御朱印があります。
- 通常の御朱印: 前橋東照宮の社名と、御祭神である徳川家康公の神号「東照大権現」が墨書されています。
- 季節限定の御朱印: 春には桜、秋には紅葉など、四季折々の花や風景が描かれた御朱印が頒布されます。
- 特別な日の御朱印: 例大祭や節分などの行事の際に、特別な御朱印が頒布されることがあります。
8-2. 御朱印帳
前橋東照宮では、オリジナルの御朱印帳も販売されています。御朱印帳は、東照宮の社殿や境内を描いた美しいデザインで、参拝の記念にぴったりです。
8-3. 御朱印の注意点
- 御朱印は、社務所の受付時間内に受け付けています。
- 御朱印帳を持っていない場合は、社務所で販売されている御朱印帳を購入するか、半紙でいただくことができます。
- 混雑時には、待ち時間が発生する場合があります。
7. まとめ
前橋東照宮は、徳川家康公を祀る由緒ある神社であり、美しい社殿や四季折々の風景が魅力です。歴史や文化に興味がある方はもちろん、パワースポット巡りや観光を楽しみたい方にもおすすめです。ぜひ一度、足を運んでみてください。
前橋東照宮は、松平家と深い関わりを持つ神社であり、その歴史は江戸時代初期にまで遡ります。社殿は、豪華絢爛な彫刻や鮮やかな色彩が施され、訪れる人々を圧倒します。また、境内には、徳川家康公の遺品である「東照公遺訓」の石碑や、松平家の家紋である「三つ葉葵」が刻まれた石灯籠など、歴史を感じさせるものが数多く点在しています。
前橋東照宮は、年間を通して様々な行事が行われており、特に4月17日に行われる例大祭は、多くの人々で賑わいます。また、周辺には、前橋公園や群馬県立歴史博物館など、観光スポットも充実しており、観光と合わせて楽しむことができます。
前橋東照宮は、歴史や文化に触れ、心身のリフレッシュができる場所です。ぜひ一度、訪れてみてください。
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