熊谷市にある曹洞宗寺院の文殊寺
埼玉県熊谷市には、歴史と伝統を持つ文殊寺が存在します。
この寺院は熊谷市の南部に位置し、国立森林公園の北側に隣接しています。また、埼玉県農業大学のすぐそばという立地条件も持っています。このような環境は、静かで穏やかな雰囲気を持っており、仏教寺院を構えるには最適な場所と言えるでしょう。
文殊寺の建築自体も、日本の伝統的な仏教寺院の建築様式を引き継いでおり、その美しさと格式を持っています。寺院の敷地内には、釉薬タイルと赤い柱で作られた風格のある建物が点在し、それらが一つの広場を取り囲むように配置されています。この広場は正方形の形状をしており、小さな遊び場としても利用されています。
そして、この寺院の大きな特徴として、多数の仏像が存在します。これらの仏像は、様々な表情を持ち、その数は何百とも言われています。中には微笑んでいる仏像や、厳しい表情をしたもの、また手を合わせて祈る姿をした仏像など、多種多様なものがあります。これらの仏像たちは、訪れる人々に様々なメッセージや教えを伝え、心の安らぎや教えを与えてくれるでしょう。
曹洞宗寺院の文殊寺の歴史
曹洞宗の寺院である文殊寺は、「五台山」とも呼ばれています。具体的な創建の年代は定かではありませんが、その本尊として文殊菩薩を持つこの寺院は、隋の時代からの伝統を持つと言われています。元々は「五臺山能満寺」という名前で天台宗の寺院として知られていたのです。
歴史を振り返ると、長保年間（999-1004）には、一条天皇が深くこの寺を信仰していたことが伝えられています。また、源頼朝が治承4年（1180）にこの寺を再建したとも言われています。しかし、文明13年（1481）に大火により焼失してしまいました。その後、増田四郎重富公という四つ山城の城主が文明15年（1483）に寺院を移転し、曹洞宗の寺院として再建。名前も「大愚山文殊寺」として新たに名乗ることとなりました。
徳川家康の関東入国の翌年、天正19年（1591）には、文殊寺は20石の御朱印状を受け取り、周辺には10ヶ寺の末寺を持つほどの規模となりました。本尊である文殊菩薩像は、日本三体文殊の一つとして丹後の切戸や米沢の亀岡と共に高く評価され、多くの参詣者で賑わっています。
開基、つまり文殊寺を建立したのは、高見城の城主であった増田四郎重富でした。彼が活動していた15世紀の関東は、上杉氏と長尾氏の戦乱に巻き込まれていました。実際、前述の能満寺もこの戦争で焼けた可能性が考えられます。
崇芝性岱という大和尚は、曹洞宗の石雲院で後進の指導にあたり、常に300人以上の弟子を持つほどの人物でした。彼の直弟子である季雲永岳は、師の教えを受け継ぎ、東国での仏教の普及に努めました。そして、季雲永岳自身が文殊寺の開祖となり、その師である性岱を敬い、自らは二世と名乗りました。
アクセス情報
住所 〒360-0101 埼玉県熊谷市野原623番地
アクセス方法
- JR高崎線を利用の方：
- 「熊谷駅」から国際バスに乗車
- 「立正大学」行きのバスを選択
- 「立正大学」で下車
- 東武東上線を利用の方：
- 「森林公園駅」から国際バスに乗車
- 「立正大学」行きのバスを選択
- 「立正大学」で下車
受付時間 8時30分から16時30分まで
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